引退しました(徳永)

お久しぶりです。前年度主将を務めました徳永です。

引退してから約4週間が経過しましたが、すっかり部活がない生活になりました。いまは引退して一区切りということもあり、これからの人生がとても楽しみです。

3年もの間、生活の軸になっていたバレーボールですが、終わると意外と気持ちは離れるものですね。大事にしていたものから簡単に気持ちを切り替えられるというのは、今や未来を向くという意味では人間の素晴らしい能力であると思います。同時に、簡単に手放せてしまうという意味では人間の残念な点でもあるなと、悲しくも感じます。

引退してからは運動する機会が減ってしまいました。普通に寂しいですね。運動は健康な生活を送っていく上でやはり大事でしょう。少し間が空いたら、柔道でもしようと思います。柔道の体型になってしまったら、赤門倶楽部の大会では使い物にならないかもしれませんが、2個上の先輩方と同期で余るほどのミドルがいるので大丈夫でしょう。

さて、連日更新されている引退ブログですが、後半になるほど書きやすいなと思いますね。分量も、内容も、他の人が書いたモノに合わせられるのですから。

途中まで同期のブログは短くまとまっていました。いい流れでした。実は僕自身もあまりしっかりと書く気は無かったのです。短く軽く書こうと思っていました。

ところがどっこい、昨日更新された我らが副将のブログがなんと6000字にもわたる大作でした。困りましたね。内容が良かったので許容しますが。。はぁ。

間をとってほどほどに書こうと思います。

では、暫しお付き合いください。

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振り返って見ると、バレー部は僕にとっての大きな居場所でした。

バレー部に入部した理由は『部活』という環境が好きだったからです。部活くらい深い人間関係を形成できるコミュニティってあまり無いと思います。

一緒にいる時間が長いこと、そして、共通の目標を目指すこと。これが部活における人間関係を良いものに仕立て上げているのではと強く感じます。

そんなわけで、当時の自粛型生活によって溜まっていたバレー欲にもつられたこともあり、見学もせずにバレー部に入部をしました。ちなみに悩んだのはレスリング部と柔道部です。

逆に言うとそれ以外の理由はあまりなかったですね。他に圧倒的にしたいスポーツもなかったですし、大学の外に気持ちを注ぎたいと思えるものもなかったです。

さて、そんな感じで見学もせずに入ったバレー部でしたが、入って見たらとても心地よい環境でした。

右も左もわからない1年生を、当時の主将はじめ先輩方がすごく気にかけてくださっていたように思います。

2年生の時もコーチや先輩方にも大切にされ、下級生として良い期間を過ごせました。楽しかったです。麻雀も教わりました。

先輩方に大切にしていただいたと思いますし、僕がこの部活を好きになる礎をくださりました。本当にありがとうございます。

そして、この時期に生まれた「この部活が好きである」という気持ちと「この部活をもっと良くしたい」という気持ちが、後々、主将を務める中での大きな原動力となりました。

そして、この時期に入った同期のみんなにも感謝です。(後からの入部ですが、もちろんミネヤも。笑)

コロナで見学もできなかったり、普通の大学生活が送れていない中で入った学年でしたが、当初は9人も入りました。少し曲者が揃ったように思いますが。。

下級生の頃になかなかモチベーションを保つことが難しいメンバーもいたと思うけど、ほんとうに長く続けてくれて嬉しいです。

2,3年生になるにつれ後輩も入ってきました。彼らは皆、バレーボールに対して熱心であり、バレーボールが上手でした。

そして、何かしらの点において素直さや誠実さ、人としての軸を持っていました。

そんな彼らとなら良いチームを作って、勝っていけると思っていました。

本当に多くの時間ともにバレーボールをし、部活以外でも多くの時間を共にしました。

良い時間を過ごさせてもらいました。ありがとう。

そして、最終学年では主将を務めました。僕のプレーレベルとバレーの知見で主将をするというのは、チャレンジングなことでした。

ただ、下級生の頃に醸成された「この部活をもっと良くしたい」という思いを軸に取り組みました。(1年間で良くなったかは分からないですが、色んな変化は起きました。)

さて、結果はというと、皆さんご存知の通り、なかなか勝ち星が挙げられない1年間になりました。

勝てるメンバーだと思っていましたし、今でもそう思います。

しかし、1年間負け続きの結果になっていましました。

結果を重視する派の人

過程を重視する派の人

どちらも大事なのは前提として、僕の好みは過程派です。かなりの過程派です。内容の悪いトップより内容の良いラスです。

そんな僕ですが、この1年間に関しては、やはりどこかで結果として、日々の取り組みが反映されるような、勝ちを作りたかったです。

申し訳ないですね。そして、そんな中、皆、部活動に精を出して取り組んでくれて、ありがたいです。

主将を務めた1年間で思ったことは多くありますが、申し訳なさと、感謝。ほんとうにこの2つに尽きます。

そして、後輩には、勝って良い時間を過ごして欲しいなと、とても思います。

それぞれの代持ちの1年が良いものになるように、切に願っています。

ほんとうに、善く過ごして欲しいなと思います。

さて、こうやってバレー部生活を振り返りましたが、自分としては率直に、入ってとてもラッキーだったなと思います。

さらに、少し嫌な話かもしれませんが、後から振り返ったときに、「〇〇で良かった」と思うのって、僕は結構当たり前の話だと思います。人間そういうようにできていると思います。(そう思えていることが幸せなのかもしれないですが。)

なので、それが本当に良かったのかと、真摯に向き合う姿勢をどこかで持つことが大事なのだと考えます。

その考えのもと、自分の気持ちを割り引いて客観的に見ても、この部活に入ったことはそれなりに幸運だったと感じます。良いことですね。それだけで十分です。

最高に幸運だったかは、今後の人生が決めることな気がします。

さて、バレー部での3年間、特に主将を務めた時期を振り返り、足りなかったものは多くあります。

基本的に自身の中で完結するものですし、決して多くの人の参考になるとは思っていませんしが、特筆すべき2つを書くことにします。

もしも参考になる人がいたら、読んで欲しい、くらいです。

(正直、書かなくてもよかったのですが、僕が思う”ほどほど”の字数に到達していなかったので。。。)

1つはバレーを追求する心と技術です。

バレー部に入る人はその時点である程度バレーボールが好きで、上手くなりたいと思っているはずです。

ですが、やはりそれにはいくらでも上がいます。

どれくらいバレーが好きか、どれくらい自分のバレーボールを追求できるか、はバレーの成長やバレー部にいることへの充実度にも繋がってきます。

高校から始めた僕ですが、この部分で中学から始めている上手な後輩との差を感じます。そして、彼らはバレーボールを根本的に好きであり、バレーを追求することも上手だとも思います。

やはりバレーが上手な人には、バレーをうまくなるための、心や考え方のOSが一定備わっているように見えます。

東大バレー部において、バレーに対する意識や好き度が異なるレベルが入ってくるのは当たり前だと思いますし、それが低いからといって決して悪いことだと思いません。

ただその前提のもと、(特に境遇が似ているような後輩達には、)学年が上がるにつれバレーを好きになれるように、そしてバレーを好きになることすらも、上手くなっていくように工夫していって欲しいなと思います。

もう1つは『信じる』ことです。

信じるというのは、実に深い概念だなと、最近つくづく感じます。

「どれだけチームメンバーを信じられていたか?」

「自分が打ち出す方針をどれだけ信じていたか?」

「自分達が勝つことをどれだけ信じていたか?」

という問いはどこまでいっても際限ないですし、これらのいずれも、もっといい形で持てればよかったと思います。

特にメンバーを信じるというところをもっと突き詰めたかったですね。

今後何かしらの壁にぶつかったり、あるいは悩むことがある人もいるかもしれません。

その時に、チームメイトなのか、自分自身のポテンシャルなのか、はたまた別のものなのか。

何かはわかりませんし、それは人によって違うと思いますが。時には何かを思い切って信じてみて欲しいなと思います。

信じるというのは、人間に与えられたかなりすごい力の1つですし、人は必ず常々何かしらを信じながら生きています。

(そして、その人が信じているものこそが、その人の性格や考え方に大いに出ているのだろうなと、言い換えればその人の根本なのではないかとも思っています。)

形は人それぞれですが、何かを信じることで開けるものがあるのではと、そう思います。

ここまで読んでくださりありがとうございました。

なんとかトリを飾れるくらいのボリュームにはなったのかなと思います。

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最後になりますが…

仏教には縁起という概念があります。

(深く理解しているわけではないですが、)全てのものは他との関係によって成り立っているというその思想は、22歳の自分には真に見えます。

大学の大半を過ごした東大バレーボール部。その中で出会った多くの方々。

やはり僕は、バレーを通じて関わってくださった皆さんとの『縁』の中に生かされています。

そのことを再認識し、そして大きな感謝を持って本ブログを終えたいと思います。

ほんとうにありがとうございました。

20231125