先秋をもって引退いたしました、4年のサトです。
歴代の先輩方に続き、引退に際して4年間の振り返りを書かせていただきました。具体的に読み手を想定できていないので、これといった目的やメッセージはありませんが、楽しんでいただけると幸いです。
■ 入部の経緯
私の通っていた中高には2つのバレーボールクラブがあり、バレーⅡがいわゆる部活だとす
ば、私の所属していたバレーⅠは緩いサークルのようなものでした。月2〜3回、体育の授業の延長のような感じでポジションも決めず、主にアンダーパスを駆使してラリーを楽しむという活動でした。トスやスパイクという概念は存在せず、今やってい バレーボールとはほぼ別競技ですが、同輩や先輩、後輩と数々の爆笑を生んだこのクラブ活動は、とても楽しかった思い出です(←活動中に「数々の爆笑」が生まれる時点で、いかに緩い活動だったかを察していただけるかと思います)。私はこの頃バレーボールの楽しさに気づき、毎日友達を学校の中庭に連れ出しては対人パスをし、家ではテレビに張りついて日本代表の試合に見入っていました。
東大でバレー部に入部したのは、こうしてバレーボールに興味があり、誰かに教えてもらって上手にプレーできるようになりたいと思ったからです。サークルではなくあえて部活を選んだのには、他にも理由があります。世の中には部活や習い事で自己研鑽を積み重ねてきた人が沢山いる中で、私はこれといって何かを極めた経験がないことを、ぼんやりとコンプレックスに感じていました。だからこそ、部活に打ち込む経験をしてみたかったし、良くも悪くも言われる体育会系がどのような風土なのか知りたかったのです。こうして、もともと東大バレー部に入部していた桜蔭時代の友人の後押しもあり 、入部を決めました。
■入部してから
入部後の生活はかなり新鮮でした。これまで3〜4時間ぶっ通しで運動したことがなかったので体力面でも不安だったし、バレーについても知らないことだらけで知識面でも不安でした。当初はジャージで電車に乗ることにも抵抗があったし、先輩が2リットルのペットボトルを飲んでいるのを見て「大きいペットボトルって直接口をつけて飲んでもいいんだ…」と密かにびっくりしたもしました。朝が苦手な私にとって、土日に早起きすることも大変でした。
入部して最初の1か月は、コーチやマネージャーの先輩にマンツーマンで基礎的なことを教えていただきました。戦力から程遠い私を育てて下さり、本当にあ がとうございました。1年生の夏頃からは全体練習に混ざるようになりましたが、意識すべき点が多すぎて頭がパンクしそうでした。特にスパイクは、中高時代のクラブ活動には存在しない技だったため、フォームやタイミングなど課題が山積で、とても難しく感じていました。また、スポーツ経験がないため、「とにかく試合に勝つことが最優先」という部の目的に頭がなじむまでにも少し時間がかかりました。それでも1年生の間は、念願のバレーボールができる喜びと、遠征や日々の新鮮な生活を楽しんでいました。
2〜3年生は着実に成長を感じつつも、伸び悩んだ時期でした。試合ではピンサーで起用さ
機会が増えたものの緊張して手に当たらず、お家芸のように毎回外し続けていました。熱心に練習して実力を伸ばしていく同期を横目に、同じように努力できない自分にがっかりし、「自分スポーツ向いてないなー」と自信を失いました。同時に、バレー歴が長い後輩たちへの接し方にも迷い、最上級生になる日が近づくにつれて、実力や威厳が伴っていないことに焦りを感じていました。それでも、留学生との交流や名古屋遠征など、楽しい思い出も山ほどあります。また、3年生の秋リーグでは怪我人に代わり、リベロとして出場しました。ミドルとしてベンチにいることが多かった中で、レシーブを評価されて戦力になれたことは一歩自信に繋がりました。
4年生になってからは、ライトとして年間を通じて試合に出るようになり ました。セッターと何種類ものトスを合わせ、守備と攻撃の両方に関われるこのポジションが好きでした。相変わらずミスは多く、スパイクも思った通りに打てず、技術力不足に不甲斐ない場面も多々ありましたが、自分の中でうまく割り切れるようになり、やっとバレーボールを心から楽しめたという感覚がありました。楽観的な性格が幸いしたのか、同期たちと比べても良くも悪くもプレッシャーをあまり感じず、のびのびとプレーできた1年だったと思います。秋リーグはしばらく負け続きの苦しい状況が続いていましたが、頼れる同期・コーチと精一杯試行錯誤していたので、全敗して降格するビジョンは見えませんでした。
■引退して
小中高とバレーに取り組んできた人からすれば、東大バレー部は物足りない部分もあるかもしれませんが、私にとってはそれなりに大変でした。下級生の頃はうっすら辞めようか悩みながら惰性で続けていた時期もありました(←当時お世話になった方々には本当にすみません!)。周りの方々の気遣いや支えのおかげで続けてこれたのはもちろんのことですが、それに加えて「4年間を通じて一つのことに打ち込みたい」という入部時の動機が、最後まで続ける原動力になっていたと思います。続けること自体に意味を見出しておいてよかったです。また、自分とチームという二重構造の中で取り組むチームスポーツだったことにも助けられました。コーチの声かけや先輩・後輩のスーパープレーに何度も救われ、魅了されました。自分一人では諦めてしまいそうなときも、周りの士気に引っ張られて頑張ろうと思えました。
私は最後まで器用な選手ではなく、いつまでもマイペースだった自覚があり、関わってくださった皆様には、本当に感謝の気持ちで一杯です。特に同期は、「砂漠」と呼ばれる法学部を生きる私にとって、大学生活における心の拠り所になっていました。また、OBOGの皆様にも、温かい応援や練習のお手伝いをはじめ、多方面からご支援をいただきました。この場を借りて、心より御礼申し上げます。悩むことはあっても常にバレーは楽しく、入部時に期待していた経験・環境・成長を得ることができました。東大バレー部という刺激的な環境で、最高の仲間に囲まれて引退を迎え たことを、心から幸せに思います。ありがとうございました。
