拝啓
銀杏の葉が美しく山吹の色を煌めかせていたのもつかの間、気づけばに12月になり、温度も10度を下回る日が増えてまいりました。秋という季節を待たずに冬になってしまいましたが、皆様いかがお過ごしでしょうか。
ご無沙汰しております。10月27日の秋季リーグ順位決定戦をもって引退しました、4年の三須と申します。11月より迎えた引退生活ですが、本州最北端の碑を見てきたり、研究室対抗ソフトボール大会をしたり、駒場祭・赤門大会で現役部員に1ヶ月ぶりに会ったり、卒業研究の中間発表とその準備に追われたり、なかなかに忙しい日々を過ごしておりました。師走と言われますが、個人的には11月の多忙な日々を乗り越え、ようやくゆっくりと過ごせる時期になったという感じです。これから一生続くオフ期間が始まると思うと、なんだか寂しい気持ちになりますね。
さて、先ほども述べましたが、我々一同は10月27日をもって引退しました。
東大・他大学問わず、これまで私が東京大学運動会バレーボール部として関わってきた全ての皆様に感謝しております。大変お世話になりました、ありがとうございました。
まだ「下級生」と言われていた頃は「なぜ皆こぞって感謝しているのだ」などと考えていた時期もありましたが、こうして引退を迎えた今、先輩方の感謝の思いというのがわかりました。これもひとえに東大バレー部が成長させてくれたものだと思います。
3年間半を通して東京大学バレーボール部から頂いたたくさんのものを大切にし、これからの人生、日々精進の考えの下、偉大なOBの先輩方に追いつけるよう励んでいきたいと思います。
大学バレー生活を振り返っても、このブログの主たる読者である後輩達にとっては「老害の寒い思い出話」に過ぎないでしょうし、飲み会等で既に耳に入っている話でしょうから、今回は誠に勝手ながら、既出ではない話をしたいと思います。
私のバレーボールとの出会いは高校1年生でした。それまでは小学生の頃からサッカーをしており、中学もサッカー部だったのですが、高校になったら別の競技がしたい。そんな思いで部活を決めあぐねていたところ、当時隣のクラスだった塩出君が声をかけてくれました。
彼は中学の頃からバレーボール部で、「当時バレーボール候補に考えています」程度の私を誘ってくれました。彼の誘いで一緒にバレーボール部を見学・体験しに行き、そこで入部しようと決めました。おそらく彼にとっては大したことない、ただ体験仲間を探していて、たまたま興味を持っていた私を誘っただけに過ぎないでしょう。しかし、彼があの時誘ってくれなかったらバレーボールに出会うことはなかったと思いまし、当然、その後に東大バレー部としてこのブログを書くこともなかったです。本当に感謝しています。
バレーボールを始めたことで、青山高校バレー部(私の出身校は都立青山高校です)の同期とも知り合うことができました。彼らとは毎年、忘年会・新年会をしており、3月には卒業旅行に行くことも決まっていて、今でも定期的に会っている唯一の高校同期です。彼らとの出会いにも感謝しています。毎回必ず企画し、実現してくれる竹内君、来年からは仕事で忙しくなると思いますが、今後もよろしくお願いします。
一方、大学同期はというと、勝手に3人で旅行に行かれたり、同期での引退お疲れ様会が12月になりようやく開かれたり、いったい卒業旅行は実現するのか?という一抹の不安があるのですが・・・
私の高校が大会の会場になることが多く、その度にクラスメイトが試合に観に来てくれました。今思えば、ギャラリーが知り合いで埋まったホームでの試合など、クラブチームでもない限り考えられない光景だったので、来てくれていた友人達には感謝しなければなりません。
特に当時の彼女の永田さんは他会場での引退試合まで観に来てくれて、尿酸塩のように尖っていた私によく一緒にいてくれたなぁと思い、当時の自分の言論・行動を振り返ると今でも感謝と後悔と懺悔の念に駆られます。彼女には本当に幸せになって欲しいです。結婚式には呼んでください。祝儀に当時の謝罪分のお金も入れて持っていきます。
これ以上話すと長くなってしまいますし、伝えたかったことは書けたので思い出話もこの辺にしたいと思います。
そんなこんなで東大バレー部に出会い、他大学のバレー部に出会い、様々なことがあって引退することが出来ました。関係者の皆様にはこれまで迷惑しかかけていませんでしたが、それでも最後の最後まで許してくれたからこそ、今こうして私がいることが出来ています。結局、私は何者にもなれませんでしたが、誰か一人でも私に会えてよかったと思ってくれる人がいたなら、そこに私のいる意味はあったのだと思います。いつかまた、皆様とお会いし、他愛のない話が出来たら幸せです。
大学のブログなのに高校の頃の話をして、申し訳ないと思っています。大学ではOBさんにお会いする機会があったり、ブログを書いたり、皆様に気持ちを伝えることが出来ましたが高校の人たちに伝えることが出来なかった後悔があったので、この場を機会として使わせていただきました。
改めて、これまで本当にお世話になりました。ありがとうございました。
追伸
現役部員の皆様、引退時にも伝えましたが出来る限り試合には観に行きます。私が昔も今も現役部員に出来ることは金銭的援助、試合の応援だけなので、そこだけは全うするつもりです。本当に応援しています。頑張ってください。
いよいよ本格的な冬に入り、厳しい寒さが続いてまいります。芽吹きの季節が大変待ち遠しいですが、御身体に気を付けてお過ごしください。
本当に幸せでした。もしかしたら、また、どこかで。
No.11 4年 三須隼太
敬具