指導体制

こんにちは。新入生のみなさん、ご入学おめでとうございます。

かくいう私も色々あって #春から駒場 な24歳です。どうぞよろしく。

自己紹介がまだでしたね。男子バレーボール部でコーチを務めている川辺といいます。今回、「指導体制」というテーマでブログを書くことになりました。

コーチングとは、「プレーヤーの目標達成に向け、プレーヤーの有能さと人間性を高めていく支援を行なっていくプロセス」である

バレーボールに限らず、あらゆる競技の指導者がその資格を取る際に最初に手にするある教材では、コーチングは上のように定義されています。

部活動における「指導」という言葉を聞くと、コーチや監督が練習の内容や詳細なやり方を決定したり、型やポジショニングなどを手取り足取り教えたりする光景を思い浮かべる人もいるかもしれません。

しかし、過度にトップダウンな体制は、「支援」から逸脱してプレーヤーが主体的に考える機会を奪ってしまいます。

ここ東大バレー部ではまさしく活動の主体は現役です。日々の練習から組織運営まで基本的には自分たちで行います。

バレーボールのスキルアップについても本質的には同じで、その中心はそれぞれの選手自身です。チームの大きな指針として「リーグ昇格」などの目標がありますが、そこにどう関与していくかは各々に委ねられる部分が大きいです。

ルートが記された地図を渡されてそれに従って進むのではなく、目的地とコンパスだけあって、そこからどう辿り着くかは自由、なんてイメージでしょうか。

そしてこの、目的地に向かう、探索的で試行錯誤に富んだ過程を支援するのが我々コーチの役割なわけです。

取り留めもなくここまでつらつら書き連ねてきましたが、今の東大バレー部の「指導(支援)体制」の特徴としていくつか挙げるならば、こんな感じでしょうか。

  • フィードフォワード、フィードバック、ファシリテーションなど様々な形での双方的なコミュニケーション
  • 解決策の提示というよりは課題の提示
  • 考える材料として、知識やセオリーの共有

さも当たり前にやっているかのように書きましたが、私としても日々新しい学びと試行錯誤の連続で、どれもとても難しく、それゆえに面白いです。

以上を踏まえて、一コーチとして、これからバレー部の門を叩こうと考えているみなさんに一つ期待をするならば、ぜひ「活動を通して、あなた自身が獲得したいもの・達成したいこと」を考えてみてください。

「試合に出る」とか「試合に勝つ」といった「目標」とは別で、その先にある「目的」にあたるものです。

  • 4年後にどんなプレーヤーになっていたいですか?
  • 4年後にどんな人間になっていたいですか?

いますぐにはよく分からくても全然良いです。よく分からないものだと思います。

でもこの大きな目的が、主体性に大きく委ねられる環境では、みなさんにとってのコンパスであり、何よりの原動力になると思っています。

時折立ち止まって考えて、少しずつ形作っていってください。

さて、なまじバレー部での年数を重ねたせいで柄にもなく大層なこと(?)を説いてしまいました。

実際蓋を開けてみれば、バレー部の面々は目の前のボールに夢中になってワイワイやっているような連中だったりします(笑)

入る理由は単純にバレーボールが好きだとか、興味があるとか、雰囲気に惹かれたとか、それだけでも十分です。自分も断然その感じで入りました。

小学生の頃からやっている人から大学で始めた人まで競技歴も様々です。

少しでもバレー部に興味のある人は、まずは一度、新歓練習や見学、体験に足を運んでみてください!

みなさんに第二体育館で会えることを楽しみにしております!