皆様お久しぶりです。部内では3年生の加納です。最近めっきり寒くなり、駒場、本郷両キャンパスでは芳しい銀杏の香りが漂う季節になりました。
近況報告といたしましては、同期に遅れること1年、やっと僕も後期課程に進級することができそうです。キャンパスから徒歩10分の好環境に居を構えられた結果、授業に出るハードルがガクッと下がり、大変ストレスフリーに授業を受けられています。学生の皆さんは一人暮らしする際には、ぜひキャンパス近くに住めるように親御さんにお願いしましょうね(笑)
時候の挨拶はこれくらいにして、本題に入りましょう。先日10月1日に行われた秋季リーグ第4戦 vs玉川大学は、結果から申しますと2−3で敗北となりました。
試合の詳細はBBSの方をご覧いただきたいと思いますが、おそらく試合内容という意味では今までの試合ほど悪くはなく、#2木村は6割超の決定率を残し、スタメン起用2試合目の#11三須は安定したレシーブと勝負所ではしっかりスパイクを決めきる活躍を見せました。またピンチサーバー#10常川は5セット目の終盤、2本のブレイクで一時はリードを奪う大仕事をしてのけるなど、随所に光るプレーを見せてくれたプレーヤーもいました。
しかし、我慢すべきところで我慢しきれない、勝負所で決めきれないところが自分たちの甘さだったのだと今は感じています。
かくなる自分もエースという立場でありながら、5セット目の中盤で攣った足が戻らず離脱してしまい、悔いだけが残っています。自分のこういったところが現在の東大バレー部の凋落を象徴していると思いますし、強豪校に食らいついてきた我が部の伝統を継承できていないことに責任を感じています。
3部のレベルも数年前と比べれば確実に上がっていますし、代々チームを支えてこられたエースと呼ばれる先輩方ももういらっしゃいません。
だからこそ東大バレー部は現有戦力で勝たねばなりませんし、この戦力で勝つことこそが東大バレー部の新たな歴史を紡いでいくことに繋がると思います。
バレーボールに限らずですが、チームスポーツの魅力というのは互いのミスをカバーし合えることだけでなく、上手く噛み合えば単なる個人の能力の足し算を超えた力が発揮できるところだと思います。
その一方でこのことは、噛み合わなければ足し算すらも超えられない力しか生み出せないという事実も内包しています。
この噛み合わせるということがまた難しい問題ですが、噛み合わせるための重要な要素が少なくとも2つあると僕は考えています。
1つ目は、各々が考えていることをできる限り共有すること。
もう1つは、自分のひとつひとつのプレー、立ち居振る舞いが他人にどう影響するかを考えること。
例を挙げましょう。前者では、スパイカーとセッターが同じイメージを共有できていなければスパイクは打てない。後者では、自分のスパイクが相手への脅威となっていなければ、他のスパイカーへの負担を増やしてしまう。
もちろん例を挙げればキリがありません。最適解が存在しない、あるいは複数存在することもありうるでしょう。思考回路も得意不得意も各々で違う。しかし、だからこそ上記の2つを追求することは個々人の目指すべき将来像を示してくれると僕は思っています。
他の人の考えていることを知り、自分の組織の中での役割というものを知る。また一歩進んで、自分が担える役割というものを広げていく。
言うことは簡単ですが、実践するのはとても難しい。もちろんその過程では衝突もするでしょうし、相容れない相手もいると思います。ときに先が見えなくなってモチベーションを失ってしまうかもしれない。しかし、なあなあで流すよりもよほど良い結果がついてくると信じています。
偉そうに語っていますが、そもそも僕はこういった考え方の真逆を地で行く人間でしたし、こういう答えに至ることができたのも一緒に過ごしてきた代々の先輩方のおかげだと思っています。
だからこそ今まで得たものを伝える義務が自分にはあると思うし、各部員には少しでも考えてもっといいものを生み出してほしいと思います。
「勝てば官軍。負ければ賊軍。」
勝つこと、成功することで自分が正しいという裏付けを得られる一方、敗者は全てを否定されうるのが勝負の世界です。
残り1戦、勝利を勝ち取りましょう。
最後になりましたが、抽象的かつ冗長なブログをここまで読んでくださった方々にお礼を申し上げます。いつになく真面目な文章になってしまいましたが、(去年の自分に見せてやりてえよ)このブログを読んで少しでもなにかを感じ、それを自分、または自チームに活かしてもらえればそんなに嬉しいことはありません。
東大バレー部の皆様、他の運動会の皆様、その他の皆様、一緒に頑張りましょうね。
#3 加納